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第4回 証明するのは誰?その2

前回から少し時間が空いてしまいましたが、

「立証責任」の話を続けましょう。


「立証責任」とは「証明責任」とも言われます。

分かりやすいように、次の事例で説明します。

例えば、お金を貸したのに返してくれないので、貸主が借主を訴えたとします。

貸主は、自分の主張を裁判所に認めてもらうためには、

・お金を貸したこと

・返す約束をして、弁済日を決めたこと

・弁済日がもう来ていること

の証明をしなければなりません。

なぜなら、これらの事実については貸主が証明責任を負っているからです。

このように、当事者の一方が負う証明の責任が「立証責任」となります。

では、税務訴訟ではどうなるでしょうか。


例えば、更正処分など課税庁によってなされた処分の取消を求める税務訴訟は、

納税者が、課税庁の処分に不満を持っている場合に行われます。

つまり、納税者が、課税庁の処分の根拠に納得できていないから、訴訟になるのです。

一方、処分をした課税庁は、処分を行うだけの法的根拠をもっているはずで、

処分をした根拠について、説明ができるはずです。

したがって、納税者が納得できない課税の根拠についての立証責任は、

その処分を行った課税庁が負うのが、原則です。


ただし、実際の税務訴訟においては、これを原則としつつも、

納税者も自分の言い分がありますから、自分に有利な証拠を出して、

自分の言い分を裏付けられるよう、できる限りの立証をしていきます。

したがって、納税者にとっても、立証というのは非常に重要です。


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